近年、温暖化により今までの日本においてあまりなかった、ゲリラ豪雨、酷暑の夏、等、日本全国において甚大な被害をもたらす気候変動をよく目にするようになりました。
クリコンでは温室効果ガス削減を掲げ、CO₂削減に寄与し、社会へ貢献できる企業を目指し、開発に取り組んでいます。
低炭素コンクリートの製造過程で用いる粉末状のアルカリ刺激材「ジオエレメント」の有効活用を目的とした、「GEPC(ジオエレメント・プレキャストコンクリート)研究会」を2025年4月より発足、カーボンニュートラルからカーボンネガティブを可能とする新たな二次製品の開発を行います。
【製品の特長】
ジオエレメントは、従来の低炭素コンクリート(ジオポリマー、アルカリ活性材料)製造時に使用していた高アルカリ性の水溶液を不要にすることで、混練作業の安全性を著しく向上させた製品です。本製品は、他にも以下のような特長を備えており、既に内径250mm、長さ1000mmのヒューム管を試作して「下水道展’24東京」、「ハイウェイテクノフェア2024」、「近畿建設技術展2024」および「建設技術フェア2024 in 中部」に展示し、注目を集めています。
・活性フィラーを使用することにより、従来ヒューム管製造時比でCO₂を80%削減
・優れた耐酸性、凍結融解抵抗性
・製造工程・時間は従来製品と同等で、遠心成形にも対応
・製造コストは一般ヒューム管の1.2~1.3倍程度
【GEPC(ジオエレメント・プレキャストコンクリート)研究会】
研究会では、ヒューム管以外の二次製品への普及やアルカリ活性材料製品の性能基準作りなどを目指します。将来的にはCO₂を資源としてリサイクルできる良質な人工石灰石などの技術を活用し、カーボンネガティブを見据えていきます。
会員は当社が事務局を務めるハイガードパイプ協会メンバーを含めて20社以上を見込んでおり、2025年4月の発足に向け、本開発に興味のある企業を募集しています。
※ジオエレメントに関する技術の基本特許は、株式会社ケミカル工事、大阪産業大学および当社の親会社である住友大阪セメント株式会社の3者で出願中